泊数の目安だけではサイズが決まらない
レンタル各社のサイズ目安は、おおむね36Lで1〜3泊、68Lで3〜5泊、94Lで5〜10泊、123L以上で10泊超といったところです。 ところが、この目安は実際にはあまり当てになりません。
たとえば3泊5日の出張を考えます。現地で洗濯できるなら36Lで足ります。 しかし冬の欧州でコートやニットを持っていくなら36Lには収まりません。 展示会で資料やサンプルを持ち帰るなら、行きは余裕でも帰りが入らなくなります。 同じ日数でも、季節と洗濯の可否と持ち帰る量で必要な容量が変わるということです。
1本だけ所有する場合、この幅を1つのサイズで吸収しなければなりません。 大きめを買えば、洗濯できる短期出張でも94Lの箱を引きずることになります。 小さめを買えば、冬場や展示会帰りで詰められなくなります。 行程ごとに条件を見てサイズを選び直す、という判断そのものができなくなるのが所有の制約です。
変わるのはサイズだけではありません。国内の家族旅行なら、はぐれてもすぐ見つかる赤系の色を選びたくなります。 長期の海外出張では、多少重くても耐久性のある作りを優先します。 今回のように滞在中の出し入れが多い行程なら、上から積む方式よりフロントオープン式のほうが扱いやすい。 荷物の扱いが荒いと聞いている空港が経由地にあるなら、ハードケースより衝撃に強いソフトケース(布系)を選ぶ理由になります。 娘の修学旅行のときは、以前の家族旅行で使った大きめのサイズをそのまま指定されました。 色・素材・開き方・サイズ、この4つを行程ごとに選び直せるのは、 アールワイレンタル のようにラインナップの幅があるレンタルならではです。
サイズを揃えると分岐点が遠のく
では実際に買うといくらかかるのか。サムソナイトのC-Liteで見てみます。
| モデル | 容量 | 重量 | 定価(税込) |
|---|---|---|---|
| C-Lite Spinner 69 | 68L | 2.5kg | ¥88,000 |
| C-Lite Spinner 86 | 144L | 3.6kg | ¥104,500 |
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一方、同クラスをレンタルすると10泊で¥6,480です(サムソナイト Cosmolite 94L、Web割10%適用後)。 68Lを1本買う¥88,000をこの単価で割ると、分岐点は約14回になります。
年8回使うなら2年弱で到達する計算です。この数字だけ見れば買ったほうが安く見えます。 ところが前の節のとおり、1本では行程の幅を吸収できません。 68Lと144Lの2サイズを揃えれば¥192,500、分岐点は約30回で3年8か月。 機内持ち込みサイズを足すと総額は¥26万を超え、分岐点は40回超、5年以上先になります。
ここで効いてくるのが、大きいサイズほど使用頻度が低いのに単価が高いという逆相関です。 144Lを使う行程は年に1〜2回しかないのに、68Lより¥16,500高い。 購入では、この最も出番の少ない1本に最も多く払うことになります。
置いておくだけで毎年かかる費用
購入価格の比較には、保管の費用が入っていません。 94Lサイズは75×51cm。出し入れの余地を含めて約0.25㎡を占有します。 家賃を¥2,000/㎡・月と仮定すると、1本あたり年間約¥6,000です。
この負担は本体価格と無関係にかかります。 ¥15,000の箱でも¥150,000の箱でも、占有する面積は変わりません。
たまにしか使わないなら安いのでいい、が成り立たない
イオンや無印には1〜2万円台のスーツケースがあります。 レンタル2〜3回分なので、価格だけ見れば買ったほうが安い。 よくある助言でもあります。ただし、頻度が低い人にはこれが当てはまりません。
樹脂やゴムは使わなくても経年で劣化します。車輪は硬化し、ハンドルやロックの動きは渋くなる。 安価な個体は材質のグレードが低い分、この進行が早くなります。 結果として、1年ぶりに引っ張り出したときが最も壊れやすいという状態になります。 使用回数は少ないのに、故障の確率は高い。
しかも壊れる場所が問題です。出発前に気づけばまだ手が打てますが、現地で車輪が割れると打つ手がありません。 自分の荷物であれば、引きずって帰るしかない。
つまり頻度の低い人が安物を買うと、所有のデメリット(場所・経年劣化・肝心なときの故障)だけを負担して、 使い込んで元を取るという所有のメリットを受け取れません。
結局どう選ぶか
| 毎回だいたい同じ荷物量 | 行程によって変わる | |
|---|---|---|
| 頻繁に行く | 買う。5〜10年使うなら、保証と修理体制のあるブランドが確実 | レンタル |
| 年に数回 | レンタル。安物を買うと保管と経年劣化だけを負担する | レンタル |
買ったほうがいいのは左上の1マスだけです。 そしてこの条件に当てはまるなら、安物ではなく保証のしっかりしたものを選ぶべきです。 年8回を10年続ければ80回使うことになり、10万円台の本体でも1回あたり¥2,000を切ります。 修理を受けながら使い続けられるブランドなら、レンタルより確実に安くなります。
自分の場合は右列です。1泊の国内出張から2週間の欧州出張まで幅があり、 展示会では資料を持ち帰るので帰りの容量も読めません。だから借りています。
期間は前後1日の余裕を取る
レンタルで唯一気をつけているのが日数の取り方です。 アールワイレンタルの規約では、発送後の期間延長は原則として認められず、 超過はすべて延滞扱いになります(事件・事故・災害・気象条件などを除く)。 後から伸ばすという選択肢がありません。
一方、予約の時点で日数を長く取るのは10泊を超える分が1泊¥225(Web割適用後)です。 出発前日と帰国翌日に1日ずつ余裕を持たせても¥450。
壊れたときは郵送するだけで終わった
一度、車輪が壊れたことがあります。レンタル会社に連絡して、そのまま郵送で返却して終わりました。 自分の持ち物なら、修理に出す手間と、次の出張までに間に合うかという心配が発生します。 この手間ごと引き受けてもらえる点は、価格表に出てこない利点です。
使っているのはアールワイレンタル
スーツケースレンタルの専門サイトです。サムソナイトやリモワなどのブランドを36Lから123Lまで揃えているので、 行程に合わせてサイズを選び直すという使い方ができます。 JCBカードの会員優待割引の対象でもあります。
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